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住宅あるある

いま住宅価格が高いって本当?今後の住宅価格の変動を考える。

最近、住宅価格が高くなったという話をよく耳にします。実際どれぐらい上がっているのでしょうか。今回は新築一戸建て価格が上昇した要因や、現状と先行きについてご紹介します。
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みなさん、こんにちは。 富山の注文住宅メーカー セキホームの板澤です。

 

マイホームをご検討されている方にとって、昨今の住宅価格上昇のニュースは非常に気になるところかと思います。

世界中で木材需要が伸び、その結果として木材価格が急騰したことによる「ウッドショック」の影響のほか、円安や世界的なインフレ傾向、利上げ状況などを踏まえて「ここで家を建てないと、後々もっと手に入りにくくなる」と決断する方もいれば、「高騰基調が落ち着いてから…」と時機をうかがっている方も多いでしょう。

 

しかし、マイホームの計画では、家族がそこでどんな暮らしをしたいのかが重要ですから、家族にとってのタイミングを大切にして決めたいですね。

今回は一戸建て住宅価格の現状と今後の見通しについてまとめてみました。皆さまのライフプランに合ったマイホームづくりにお役立てください。

 

住宅の価格は本当に上がった?

出典:国土交通省

 

住宅価格は本当に上がっているのでしょうか。セキホームの調べによると、2022年現在の新築一戸建ての価格は、新型コロナウィルス感染が拡大した2020年後半と比べて100〜200万円ほどアップ。この2年間で5~8%ほど値上がりしました。


全国を見渡しますと、1割前後上昇しているエリアが多く、東京都の新築一戸建て平均価格においては、2年前と比較して約1000万円も高騰しています。住宅価格は確かに上がっています。

 

住宅の価格が上がった理由

一戸建て住宅の価格が上がる要因はさまざまですが、今回の上昇には主に3つの要因が挙げられます。

 

ウッドショックの発生

出典:経済産業省

 

最初の要因はウッドショックです。世界的な木材需要の高まりから木材価格が高騰し、住宅価格の高騰や着工の遅れなどが起きている現象を表す言葉です。

 

新型コロナウイルスを機に、世界中でテレワークが広まり、家で仕事をするため広い戸建て住宅に住みたいというニーズが高まりました。特にアメリカ、中国という2つの大国で木材需要が増えたことの影響は大きく、世界的な木材不足が生じて価格が急騰したのです。


当然、日本も以前のような価格で木材を購入することができなくなり、手に入りにくい状況に陥りました。もともと日本は木材需給の約6割を輸入木材に依存しています。住宅業界への打撃は大きく、一時期は着工の遅れのみならず、建設そのものをあきらめざるを得ないようなケースもみられました。また、国産木材の不足や価格高騰にも波及しています。

 

世界的な住宅需要の向上による住宅設備の高騰

次の要因は、住宅設備の価格が値上がりしていることです。2020年頃と比べると約15%上昇しています。

背景には半導体不足のほか、鉄鉱石などの原材料価格や原油価格が上昇していることがあります。断熱材、瓦、壁紙、床材、ベニヤ板、アルミカーポートなどが軒並み値上がり。

 

国内輸送費が上昇したことも価格に影響を及ぼしています。世界的な住宅の建築需要の高まりにより、住宅設備の供給が追い付かない状況であることも、価格上昇につながっています。

 

海上輸送運賃の上昇

もう一つの要因は、海上輸送運賃が高くなっていることです。長いコロナ禍で国際海上輸送が滞ったことで、輸送時に必要なコンテナが不足。加えて原油価格の上昇で、木材や住宅設備をはじめ、あらゆるものの価格に転嫁せざるを得なくなっています。

 

さらには、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で原油価格が再び高騰したうえ、輸送ルートの迂回などもあり、輸送運賃がさらに上昇。

 

世界全体の2割の森林を保有する森林大国ロシアは、現在日本やアメリカ、EU諸国などに対してチップ、丸太、単板の輸出禁止措置をとっています。日本への直接的影響は少ないとみられていますが、長引けば世界的な木材不足を助長させる恐れがあり、間接的な影響が懸念されています。

 

どれくらい値上げされた?

2020年後半から顕著になった前述の要因によって、新築一戸建ての住宅価格はどのぐらい上昇したのでしょうか。

 

木材

住宅用木材の売価は、2年前と比較すると、約2倍も高騰しています。約2000万円の一戸建て住宅の場合、木材費は200万円ほどだったのが、今は400万円ほど掛かる計算になります。

 

住宅設備

住宅設備は約1.15倍に上昇。約2000万円の一戸建て住宅における住宅設備費はこれまで300万円ほどだったのが、350万円ほど掛かるようになりました。

 

最終的な住宅価格

木材および住宅設備費用の増加により、新築一戸建てに掛かる建築費用は100〜200万円上昇しました。

 

セキホームではウッドショック以降1年ほどは価格に反映させることなく様子をうかがっていました。しかし、その後も木材、建築資材、住宅設備等の価格が著しく上昇し続けたため、品質確保を優先し、現在は相応の価格対応をさせていただいています。

 

セキホームが予想する今後の価格推移

木材の仕入れ価格は依然高水準ですが、2022年夏以降の価格の動きや仕入れ先から聞いた調達状況などを踏まえますと、値上げラッシュは一旦落ち着くのではないかと予想しています。とはいえ、これといった値下げ要素があるわけではなく、住宅価格が数年前に戻るというのは考えづらい、というのが正直なところです。

 

何より今後は円安による影響が懸念されます。円安が進み、住宅価格がさらに上昇する可能性を踏まえると、マイホームをご検討中であれば、円安がこれ以上進む前に購入の決断をされるのも悪くないタイミングといえます。

 

住宅の市場価格を意識することはもちろん重要ですが、セキホームの長年の施工実績や経験を振り返りますと、『家がほしい』と思ったときこそ、ベストタイミング。決断を先延ばしにするより、ご自身のベストタイミングでのマイホームづくりをおすすめします。

 

まとめ

新築一戸建て住宅の価格は、ウッドショックをはじめとするさまざまな要因により、2年ほど前から上昇しています。加えて、円安の影響や世界的なインフレ傾向などもあり、今後も住宅価格が下がる見通しは立たない状況です。

 

世界的な情勢や住宅価格の動きを注視することはもちろん重要ですが、決断を先延ばしにして、マイホームを建てるタイミングを逃してしまうのは避けたいですね。

 

家族みんなが快適なマイホームで長く楽しく暮らしを満喫できるように。ライフスタイルやお子さんの成長を考慮したタイミングを大切にして、家づくりを進めてはいかがでしょうか。

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板澤 誉

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